「黄金の箱を開けるプシュケ」

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス

1903年制作 個人

 

 

 

ギリシャ語で「魂」を意味するプシュケは、ギリシャ神話に登場する人物です。

プシュケはウェヌスの命により、永遠の若さを保つ秘密の小箱を冥府に取りに行くことになりました。

冥府の女王であるペルセポネは、プシュケにその箱を渡しますが、それを開けることは禁じられました。

しかしプシュケは好奇心には勝てず、その箱を開けてしまいます。

画面にはまさにその場面が描かれています。

暗く深い冥界の森の中の岩陰にプシュケは座って、そっと小箱を開け、その中を覗き込んでいます。

箱の中からはうっすらと白い煙が立ち上っています。

この後、プシュケは魔法にかかり、死のような眠りに陥ってしまいます。

しかし、彼女を愛するクピドが彼女を助け出します。

黄泉の国へとやって来て、彼女の目を覚まさせるのです。

画面では薄暗い森の中にいるプシュケの存在が大きく目立っています。

単身で大きく描かれていることも要因の一つですが、何より彼女の纏っている美しい淡紅色のドレスが目をひきつけるのです。

背景との明暗のコントラストが見事な作品です。


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