「横たわる裸婦」

アメディオ・モディリアーニ

1917年制作 シュトゥットガルト州立絵画館所蔵

 

 

 

 

モディリアーニは数多くの裸婦像を描きましたが、そのほとんどが横たえている姿です。

また背景もほぼ赤色か黒色で彩色されています。

本作品も例外ではなく、一糸まとわぬ姿の女性が、赤いカーペット(ベット?)に横たわり、白いクッションの上に上半身を寛がせています。

よく実った果実のような両の乳房、きゅっとくびれた腰、はちきれんばかりにはった腰回り、実にはつらつとした肉体です。

寂寥感漂う退廃的な作品の多い彼にしては、珍しくこの裸婦は生き生きとしています。

それは裸婦の眼差しの強さによるものでしょう。

瞳を描かない作品も多い中で、この作品の裸婦にはしっかり描き込んでいます。

それも三白眼――かなりインパクトの強い目です。

自身を見る者全てを射抜くような、挑戦的な視線です。

裸婦といえば、官能性が強く、挑むというよりは挑発的な視線の瞳を描かれます。

それがこの裸婦にはなく、堂々と自身の肉体を何ら恥じることなく見せつけ、さらには観者にまっすぐな瞳を向けています。

他の裸婦像と比べると、静謐さはなく、あるのは情熱の強さです。

モデルは不明ですが、きっとかなりの生命力溢れる女性だったのでしょう。

本作品は、モディリアーニの裸婦の中で、最も優れたものの1つとされています。

  


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