「女とオウム」

ギュスターヴ・クールベ

1966年制作 メトロポリタン美術館所蔵

 

 

 

 

多くの画家たちが取り上げている題材のひとつに裸婦像が挙げられます。

19世紀の写実主義の代表画家であるギュスターヴ・クールベもその生涯において多くの裸婦画を描きました。

この「女とオウム」という作品はそのうちの一作であり、彼の裸婦画の代表作品とされています。

クールベは1866年にこの作品をサロンにて発表しましたが、そのときの評価は非常に悪いものでした。

「見苦しいポーズ」や「乱れた髪」などと痛烈な批判を受けた他、クールベ自身は「審美眼の欠如」した画家とまで言われてしまったほどです。

当時のサロンにおいては生身の女性を裸身で描くことがタヴーとされていたので、この反応は当然といえば当然のことでした。

しかし本当にこの作品は「審美眼の欠如」した画家が描いた「見苦しい」絵なのでしょうか?

暗いテントの中で一糸まとわず仰向けに横たわってオウムと戯れているその女性の格好は決して美しいとはいえません。

ですが女性はとても生き生きとして、目が離せないほど魅力的で魅惑的です。

キャンバスから今にもそのまま転がり落ちてきそうな、そんな気さえするほど生命力に溢れています。

「目に見える現実を描くことが真の芸術」という確固とした信念を持った彼だからこそ、このような生気の迸る裸婦を描くことができたのです。

 


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