ジャスミンの花開く

2004年中国作

監督:ホウ・ヨン

出演:チャン・ツィ・イー/ジョアン・チェン

 

【あらすじ】

時は1930年代、映画スターを夢見る写真館の娘・茉は、ある日映画社長に見初められ、映画女優としてデビューする。

だが、新進女優として活躍していこうとしていたと矢先、舞台となる上海に日本軍が侵攻してきて、その夢は破れることになった。

彼女を見初めた映画社長の孟は、彼女を捨てて香港に逃げ去ってしまう。残された茉は母親のいる実家に戻り、そこで彼の子供を出産する。

彼女はかつて夢見た映画スターへの憧憬に浸りながら自ら産んだ子を育てていく・・・。

生まれた子供は莉と名づけられ成長。時がたち、高校生になった莉はそこでバスケ部のキャプテン杜に一目ぼれをする。

半ば強引に杜と交際を始めた莉。その後彼女は母親・茉の反対にも関わらず、杜と結婚してしまう。しかし杜は労働者階級の息子。

その生活は莉が想像していたよりもはるかに悲惨で大変なものであった。その生活に耐えられなくなった莉は茉のもとへ戻る。

破局に思われた杜との生活も、彼が莉の家で生活することで解決した。

幸福な生活が続くかと思われたが、それは莉の不妊という事実により崩れてしまう。莉はショックのあまり自殺を図るのだ。

杜は一命をとりとめた莉に、養子を取ることを提案する。

そして母と夫と娘のそろった穏やかな生活が始まった。だが幸福に見えたその生活も儚いものだった。

莉は養子・花に夫が懸想しているという幻覚に襲われ始めたのである。莉は夫を激しく非難する。

あらぬ疑いをかけられた杜は、耐え切れず飛び込み自殺をしてしまう。絶望のあまり杜の後を追う莉。

両親をなくした花は、祖母・茉に育てられることになる。花は優しく美しい娘に成長。

しかし彼女は祖母の反対にも関わらず、偉という男性と勝手に婚姻を結んでしまう。

結婚しながらも地方の大学へと向かった偉をひたすら待つ花。しかし彼は彼女の思いに答えることはしなかった。

大学から戻った彼は、今度は日本に留学するという。それでも待ち続ける花。それもまた裏切られることになる。

彼は既に別の女性へと心変わりしていたのだ。彼は花に離婚を要求する。しかし花は彼の子供を身ごもっていた・・・。

 

【翡翠の勝手に作品解説】

1930年代から1980年代までの、それぞれの時代を生きた女3人の女性たちの物語である。

主演は「アジアの宝石」と称される中国の美貌の女優チャン・ツィ・イー。茉・莉・花の三人の娘時代を演じた。

また茉の母親役、そして莉・花の娘時代の茉役には「ラストエンペラー」で皇后役を演じたジョアン・チェンが演じている。

この二人を見るだけでもこの映画は見る価値があるだろう。

ストーリーの主旨はそれぞれの時代を三人の娘たちが、「恋のはかなさ」「幸せのもろさ」「命の尊さ」知って生きていくこと。

だが正直に言って、何を訴えたいのかよくわからない。それぞれの時代の主人公達にいまひとつ共感がわかないのだ。

不幸な生い立ちでもない、環境的にもそれなりに恵まれている、幸せになれたはずの人生を自ら踏み間違えている。

自分ではどうにもできないも環境におかれながら、強くたくましく生きていこうとする「おしん」的な苦労話というわけでもない。

だが、面白い、と思う。他人の不幸は面白いのだ。はじめから不幸だったわけではなく、自ら招いた不幸ごとなら特にだ。

他人の不幸な人生を客観的な目で眺める分には面白いのである。それはあたかも芸能人のスキャンダルを他人事のようにして面白がるように。

感情移入はできないが、さらっと見て楽しめる映画ではあるだろう。

映画の質としては高くもないし、低くもないといったところだろうか。ちょっとコメントに困る映画かもしれない。

ただ、さらさらと風が流れるようにストーリーが展開していくので、見ていて疲れることはない。

後には何も残らないが、何故か印象強く心に残る作品である。

 

 

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ジャスミンの花開く


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