ヴィレッジ 愛を勇気に、勇気を力に変えて今少女は禁断の森に踏むこむ・・・!
2004年米国作
監督:M.ナイト・シャラマン
出演:ブライス・ダラス・ハワード /ホアキン・フェニックス
【あらすじ】
時は19世紀頃、場所は不明だが人里離れた森の中にある小さな村。
そこで数十人の老若男女の村人たちが、お互いを家族のようにして穏やかに暮らしていた。
質粗ではあるが争いごとなどないその村は、まるで地上の楽園のようだった。
だが、一見平穏に見えるその村にも、その生活を脅かす驚異的な存在がいた。
村の外、つまり森の中には「語ってはならぬもの」という異形の怪物が棲んでいたのだ。
彼らは何の前触れもなく森の中からやってくる。常に赤いマントを被り、その正体は不明。
彼らは村人たちを心底恐れさせていた。彼らがやってくると、見張りの者は村中に鐘を鳴らして警告を伝える。
村人たちはその音を聞くと、「語ってはならぬもの」から身を隠すために家の地下に隠れ潜まねばならなかった。
だからこそ、この村には決して破ってはならない三つの掟ができていた。
「森の中に入ってはいけない」
「不吉な赤い色を封印せよ」
「警告の鐘に注意せよ」
そんな村でのある日、目の見えない心の美しい娘・アイヴィーは、村の若い男性ルシアスと心を通い合わせるようになる。
二人は将来を誓い合い、村人たちも彼らの結婚に祝福をした。
しかし、この恋は、アイヴィーを慕っていた知恵遅れの息子・ノアの横恋慕により壊されることになる。
嫉妬したノアは、ルシアスをナイフで突き刺し、大怪我を負わせてしまうのだ。
生死の境をさまようルシアス。彼の命を救うには森の外にある町へ出かけ、そこで薬を入手しなければならない。
だが森には「語ってはならぬもの」がいる・・・。
アイヴィーは愛する者を救うため、異形の怪物の棲む森へと入っていくが・・・。
【翡翠の勝手に作品解説】
シックス・センスの監督M.ナイト・シャラマンの作品である。
シックス・センスもよく出来た作品であるが、わしはこちらを押したい。
どちらも観客をだまして(?)最後に観客に「あっ!」と言わせる作品である。
ただ違うのは、ヴィレッジには最初から謎があるということ。
この謎を解くために観客はシャラマンの手法に翻弄されながらストーリーを追い続ける。
その謎が何なのか、シャラマンはところどころに観客にヒントを与えているが、結局それは最後まで見ないとわからない。
だから気を抜かず最後までストーリーを追って楽しむことができる。そして真実を知ったときのあの衝撃・・・!
また映像も美しい。色彩が鮮やかで、画面いっぱいに童話の世界をそのままうつしとったかのような映像美が広がっている。
アイヴィーはまるで赤頭巾ちゃんのようである。「語ってはならぬもの」はさしずめ狼といったところか。
実際に赤頭巾を被っているのは「語ってはならぬもの」だが・・・。
物語の前半部分だけ見ると、昔の閉塞的な村に住む人々を題材にした、人間の未知のものに対する恐れをテーマにした作品ではないかと
思わせる。村人達が恐れ怯える怪物は、実は○○だった、なんてオチが待ってるのではないかとも懸想させるくらいだ。
物語の週末には「語ってはならぬもの」に対する誤解が解け、閉鎖的な村は開放され、森への封印も外され、開放的な町へと発展・・・・なんて
展開も予想する。(もしかしてそう思ったのはわしだけ???)
ところがどっこい、そんなにこのストーリーは甘くない。最後の最後まで観客を欺き続けてくれる。
誰が予想しえたであろう、あの結末を!(わしだけかな???)
これ以上書くとネタバレになってしまう。なのでまずはだまされたと思って見てくりゃれ。絶対にだまされるから。
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