アサシン   愛を知った少女が、今、人になる・・・。

 

1993年米国作

 監督:ジョン・バダム

 出演:ブリジッド・フォンダ/ガブリエル・バーン

        

【あらすじ】

麻薬欲しさに薬局に強盗に入った不良処女マギーは、そこで止めに入った警官を撃ち殺してしまう。

当然のごとく、マギーは第一級の殺人罪として死刑を宣告された。

しかし彼女の攻撃力・身体能力の高さに目をつけた政府は、彼女を秘密組織の一員とすべく彼女の死刑を偽装する。

その後、暗殺者としての特殊訓練を余儀なく受けさせられた彼女は二年の月日を経て超一流の暗殺者へと成長。

断れば死、彼女に選択権はなかった。

彼女に任務を与えるべく、組織は彼女に新たな名前を与え、外の世界へと放った。

彼女は暗殺者として組織からの指令を待ち任務をこなさなければならない。

 しかしその二年ぶりの外の世界で、彼女は一人の男性と出会い恋に落ちてしまう。

 二人は一緒に暮らし始めるようになり、やがて彼女の心の中に変化が生じはじめ・・・・・・。

 

【翡翠の勝手に作品解説】

巨匠リュック・ベンソン監督のフランス映画「二キータ」のハリウッド・リメイク版である。

リュック・ベンソンや原作ファンは、この作品を否定する人が多い。

しかしわしは「二キータ」よりもこの「アサシン」の方が好きである。

それはブリジッドの妖精のような可憐な容色に惹きつけられたことあるが、なんと言っても物語が明快でわかりやすいのがいい。

あからさまに言えば、ちっとも頭を使わず見て楽しむことのできる楽な映画なのだ。

原作「二キータ」のような物語の深み、格調の高さはこの作品にはない。また悲哀を帯びた色調もない。

「アサシン」はハリウッド作ということもあって、画面自体が明るく展開がポップなのである。

スレンダーな体つきのブリジッドが、真っ白な肌を強調させた黒いシックなドレスをまとって、屈強な男性陣相手に機関銃をぶっ放すアクション

シーンは見ていてスカッとする。

胸元に弾丸を入れるシーンなど、ごくりと唾を呑みこんでしまうほどだ。

当初マギー役はジュリア・ロバーツが押されていたそうである。

しかしどことなくはかなげで、哀愁を漂わせた麗しい容貌を持つブリジットはこの役に適役であった。まさしくはまり役。

彼女のメランコリックな瞳で見つめられたら、どんな男性でもいちころ(死後)であろう。

とまれ、汚い不良少女から美しき女暗殺者への彼女の変身ぶりは見事。

女性であれば誰しも変身願望を持つもの。それをこの映画で彼女は表現してくれた。

物語はハッピーエンドにはならないけれど、それでも見終わった後には充実感がある。

上記には「二キータ」よりも好きな作品と記したが、わしは「二キータ」も好きである。

ともすれば、両方見て欲しいのであーる。

 


 

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アサシン 暗・殺・者

ニキータ


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