イン・アマゾン

1999年カナダ作（全22話）

監督：ジョン・カッサー／ルーク・カッサー　

出演：Ｃ．トーマス・ハウエル

人気海外ドラマ「LOST」の”密林版”ともいえる作品。

が、本作品は「LOST」よりもずっと以前にオンエアされている。

サバイバルストーリーはいつの時代にも惹きつけるテーマなのだろう。

海外ドラマが流行している昨今、本作品を再放送したら話題になるかもしれない。

それだけこのドラマは面白いのだ。また「LOST」とのタイアップ作品ともなるし。

「LOST」は非常に面白いドラマで大好評を博している。

が、ストーリーは長く、またなかなか”謎”が解けないために、いらいらしてしまう視聴者も多いらしい。

それに反して、この「イン・アマゾン」はストーリーも長くなく、内容もいたって単純なサバイバルアドヴェンチャーだ。

だから、楽な姿勢で見ることができる。

また滅多に見ることができない南米の密林風景を写した映像は美しいし、役者陣は美男美女が揃っているので目を楽しませてもくれる。

DVDリリースにおいては、途中のストーリーが幾分カットされているようだが、それを抜きにしても面白く見ることができる。

ドラマってこれくらいの長さがちょうどいいのではないだろうか？海外のドラマって長すぎ・・・だよね・・・？

まあ、人気がなければストーリー途中ででも、打ち切られてしまうみたいだけど。

そのかわり人気があればどんなことをしても続けさせようととするみたいだが・・・。（まるで少年ジャンプの連載漫画のよう）

とまれ、本作品が見ごたえがあって面白いのは確かである。

「サバイバルもの」好きには必見だね。

本作品はタイトル通り「アマゾン」でのサバイバルストーリーである。

本作を見ると、我々が文明社会にいかに浸りきっているかがよくわかる。

舞台となる密林の地アマゾンは、完全に動植物たちが支配する世界だ。

人間の喉をいとも簡単に引き裂くことができるジャガーもいれば、小さいくせにたった一噛みで死に至らせることができる毒蛇や毒蜘蛛もいる。

そしてお決まりどおり川には獰猛なワニくんやピラニアさんたちがうんじゃらうんじゃらと。

想像を絶する世界である。

とはいえ、人間もまた自然の一部。心は忘れてしまっていても体はどこかで自然への回帰を望んでいることも否めない事実である。

だからアマゾンがどんな恐ろしい世界であっても、その世界に触れてみたいと思うのは人間のサガなのかもしれない・・・。

本作品はそんなわれわれの自然な思いを十分満足させてくれる内容に仕上がっている。

そのストーリーは一体の飛行機が航行中に乱気流に巻き込まれ、未開の地アマゾンに不時着したところから始まる。

機体は空中で分裂し、乗員乗客らもまたバラバラに・・・。このあたりは舞台が違うだけで「LOST」と一緒。

決定的な違いは、彼らにはきちんと救助が来たということ。

しかも軍を伴った強力な救助である。まあ場所がアマゾンだし・・・。

機体が空中でバラけてしまったため、乗客たちの不時着先もバラバラに・・・。そのため一部分の人間だけしか発見できなかった。

なんたって未開の地アマゾン。残りの行方不明者を捜索しようとしたところ、救助部隊の何人かは毒蛇やピラニアさんたちに殺されてしまう。

人を助けに来て自分たちが死んでしまったらたまらん、ということで、捜索はなんと途中で打ち切られてしまった。

ちゃんと生存者はいるというのに・・・。

だから残された生存者たちは、自力でこの地から脱出せざるを得なくなってしまったのである。

この見放された生存者たちが本作品の主役となる。

果たして彼らは無事このアマゾンを抜け出すことができるのだろうか？

と、やっぱりLOSTに似てますね。主役格となる人はやっぱり医者だし・・・。

またヒロイン役の人はなんかエヴァンジェリーちゃん（LOSTのヒロイン役）に似てる・・・。

んでもって、ウォルト（LOSTの登場人物）のようなしっかり「運命の子供」も登場するし・・・。

まあ違うのはこの地が未開というだけで、”謎”はないのだけれど・・・。

先住民もいることはいるが、こちらはほんとにほんとにただの（？）先住民だ。

からくりはまったくなく、目的はただひとつ、文明世界の帰還である。

だからいたって明快で単純なストーリーだ。

未知の世界への冒険の憧憬は誰でも持っているもの。

しかし実際にそれを行うことは無理なので、我々は架空の世界でそれを楽しむのである。

本作品に登場する人物に自分を重ねて、未開の地アマゾンへの探検をしてみては？。

きっと、サバイバルゲームのように、楽しむことができるはず。

まあネタバレになってしまうが、最後は無事脱出できる。途中何人か死ぬけどね。

さんざんな目に遭いながらもようやっとの脱出。

そのときの爽快感や達成感はなんともいえないよ。

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