朱鷺色三角

著者:樹なつみ

 

 

 

一風変わったタイトルのこの作品は月刊誌「LaLa」で連載され大好評を博しました。

主人公が少年だった上、少女漫画とは思えない内容であったのにも関わらずにです。

また絵柄もどちらかというと青年誌にふさわしいといった画で、当時の少女漫画からはかけ離れてもいました。

だから連載時においては、「ちょっと他にはない」ストーリーの珍しい新鮮な漫画でもあったのです。

でも「珍しい」というだけで大勢の読者を持つことはできません。

この作品が大勢の読者に愛されたのは、魅力的な要素をたくさん持っていたからに他ならないからです。

(わしはこんなストーリーは樹氏しか描けないと思っています)

「八雲立つ」や「花咲ける青少年」は名作として多くの人に読まれましたが、そのすべての原点がこの作品にあります。

(一部の人は樹氏の原点は「マルチェロ物語」といっていますが、わしは絶対この作品だと思うのです)

タイトルの「三角」は物語の主格をなす「霖」と「零」と「蕾」の三人。それぞれが個性的で元気に動き回ってくれます。

また三人を取り巻く脇役たちも強烈的でめいいっぱい物語の旨みをひきだしてくれます。

「血」に支配されながらも、それに屈することなく深い絆を結んでいこうとする彼らの姿に感動しない人はいないでしょう。

まだ読んでない方、ぜひ読んでみてください。

日本中を感動の渦に巻き込んだ番外編「ラブ・ストーリー」は必読ですよ!(最終巻に収録されています)

 

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朱鷺色三角(トライアングル) (第1巻) (白泉社文庫)

朱鷺色三角(トライアングル) (第2巻) (白泉社文庫)

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