シネマの帝国

著者:赤石路代

 

 

 

タイトル通りシネマなお話です・・・。

先見の力を持つ沖縄のユタである花王莉ちゃん(17歳)が主人公。

幼いころ天涯孤独となってしまった彼女は、日本映画界を牛耳る北斗家に引き取られます。

そこには二人の男兄弟がいました。お兄さんの名前は青矢さん、弟くんの名前は陽平くんです。

二人ともとても素敵な男性なのですが、性格や容姿、そして才能などなにもかもが対照的なご兄弟でした。

愛らしい花王莉ちゃんはお兄さんの青矢さんの恋人です。

相思相愛の二人の間には誰も入り込むことができません。例え陽平くんも花王莉ちゃんのことが好きだったとしても・・・。

そんなある日、三人の運命を変える出来事が起こります。

北斗グループの総帥(青矢さんと陽平くんのお父さん)が亡くなってしまうのです。

とはいえ、頭脳明晰な青矢さんはすでに経営に着手してますからそれほどあわてることはありません。

が・・・。総帥は驚くべき遺言を二人に残していたのです。

それは「二人の兄弟のうち、花王莉が選ばなかった方に北斗シネマを譲る」というものでした。

青矢さんを選んでしまったら、彼は北斗家の総帥になれません・・・!

果たして花王莉ちゃんの選んだ道は・・・!?

という、お話です。

主人公が17歳というのは無理な設定とは思いますが、まあここは漫画なのでそれはおいといて・・・。

自分で運命を切り開いていくタイプの主人公はではありません。

たとえ先見の力を持っていても(だからか?)、彼女は静かに自分の運命を受け入れていきます。

自らの力で自分の居場所を確保していく昨今の力強い女性たちからみたら歯がゆく感じるかもしれません。

どちらかといえば、欲しいものを欲しいとはっきり言い、自分の感情に正直に従って突き進んでいく脇役のさりなちゃんに共感する

読者の方が多いのではないでしょうか・・・?

ストーリーは一話ごとに著名な映画作品をサブタイトルにして展開して進んでいきます。

ラストは名作「ニューシネマパラダイス」です。

誰もが感動するあの名シーンが最後に待ち受けています・・・。

 

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