アリーズ
著者:冬木るりか |
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ギリシャ神話を由来にした輪廻転生の物語です。 読者のオタク心をそそってくれる魅惑的なテーマですね。 その物語の主役となるのは天の支配者ゼウスではなく冥府の王ハデスとその妻ベルセフォネー。 先の世で悲劇に見舞われたこの二人の恋人たちは、生まれ変わって再び愛を育むことを誓い合います。 物語はそんな二人が現世に生身の人間として転生したところからスタート。 主人公のベルセフォネーは、現世において佐倉亜理沙という女の子として転生してきます。 この亜理沙ちゃんはとっても元気な女の子。ごく普通の女子高生です。 また前世において彼女の夫であった冥界の王ハデスは、天野翔という名で転生してきました。 現世では二人は同じ学校に通うクラスメートであります。 しかし天野くんはしっかり先の世の記憶を持っているのですが、何故か亜理沙ちゃんにはありません。 天野君は彼女の記憶が戻るのをひたすら待ちます。ですが一向にその兆しは見えないのです。 そうしてようやっとわかるのです。それが作為されたものであるということが。 彼女の記憶は誰かに封じ込められてしまっていたのです。 けれど、どうして?一体何のために!?そして誰が!? 物語が進んでいくうちにそれはわかります。 亜理沙ちゃんはなんと運命の乙女”アリーズ”だったのです! ”アリーズ”・・・。それは現世において神々の復活の鍵を握る乙女のこと。 彼女を手に入れたものは、世界の覇者になることができるのです。 記憶が封印されていたのは、野心深い神々に利用されないようにするためだったのです。 そうして、彼女の周囲で次々ギリシャの神々が現れ出てきます。 神代の国をこの世において再建しようと姦計を企んだ神々が、彼女を手に入れるためにあれこれ画策し出すのです。 可哀想に、亜理沙ちゃんは記憶が全くないので何が何だかわかりません。 でも、何故かいつも天野くんがそばにいてくれて、自分を守ってくれているのです・・・。 果たして亜理沙ちゃんは先の世の記憶を取り戻すことができるのでしょうか・・・? そして二人の愛の行方は――!? 物語中には、神話そのままの性格と力を持ったギリシャの神々たちが、たーくさん登場してきます。 女好きのゼウス、海を統べるポセイドン、嫉妬深いヘラなど・・・。 そんな彼らが物語の終末まで、圧倒的なスケールで壮絶なバトルを繰り広げて楽しませてくれます。 画も綺麗ですよ。個人的にはエリスが好きでした・・・。
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