日本の名画・伊藤若冲の動植綵絵

 紫陽花双鶏図

 

 

-伊藤若冲-

1716年-1800年 京都生まれ

写実と想像を巧みに融合させた「奇想の画家」として曾我蕭白、長沢芦雪と並び称せられた江戸時代の京の絵師。

問屋の息子として生まれたが、絵を描くこと以外には興味をもたず、家督を下の弟に譲り、若くから世俗と縁を切って、創作活動に励んだ。

85年という当時にしては長い年月を生き、その生涯のほとんどを絵を描くことに注ぎ込み、多くの名作を残した。

 

-動植綵絵-

若冲の代表作品。タイトル通り、動植物を描いた彩色の絵であり、若冲が42歳のころから10年近い月日をかけて完成させた30幅の連作画。

鶏、鳳凰、草花、魚介類などがさまざまな色彩と形態のアラベスクが織り成す、華麗な作品である。

綿密な写生に基づきながら、その画面にはどこか近代のシュルレアスムに似通った幻想的な雰囲気が漂っている。

本作品は画家本人の手によって相国寺に寄進されたが、後に皇室く御物となり、現在では宮内庁に管理されている。

 動植綵絵三十幅はこちらから

ART WORLDへ