Diego Velazquez

ディエゴ・ベラスケス

スペイン セビーリャ出身

1599-1660

 バロック

 


 

 

”ラス・メニーナス”

1656-57年

プラド美術館所蔵

 

 

 

 

 

 

スペインを代表する画家の一人であるディエゴ・ベラスケスは1599年にセビーリャで生まれました。

その生誕地において、1611年に彼は後に義父となる画家で美術評論家のフランシスコ・パチェーコに弟子入りします。

彼は早くから、宗教画、静物画の一種、肖像画で成功を収めました。

さらに1623年にはマドリードの宮廷に招聘され、肖像画家としても成功します。

彼はこの時期、王室のコレクション、特にヴェネツィア派の画家たちを研究しました。

1628年には、外交使節としてマドリードの宮廷に滞在していたルーベンスと出会います。

1629年から2年間は、研鑽を積むためにイタリアへ赴き、ヴェネツィア、ボローニャ、ローマ、ナポリなどの地を訪れました。

そこでグェルチーノ、アンドレア・サッキ、ジュゼッペ・デ・リベーラ、そしてヴェネツィア派の画家に接します。

マドリードに戻ってからは、王家の新しい城館や狩猟館の装飾管理官のような王室家政管理の重要な役職を務めました。

1630年代以降は、肖像画に加えて、これらの館のために大型の神話的寓意画や歴史画を描きます。

帰国後から彼の筆致は決定的に明るくなり、自由な絵画技法と心理的な洞察を持って、色彩の細やかなニュアンスを比類なく表現することに成功しました。

1649年から51年にかけては、2度目のイタリア旅行をして、主に古代及び新しい美術作品の購入にあたります。

その後、彼は、王の再婚を経て誕生した嫡出子たちの肖像画と並んで、代表的な神話画を制作しました。

彼はまた王女マリア・テレサと王ルイ14世との婚姻の儀式を整えます。

そしてそれが終わると、この世を去りました。

彼は確かな目と描写の迅速さに基づく卓越した画才によって、宮廷肖像画の硬直した図式に新たな生命を吹き込んだ画家だったのです。

 


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