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バルトロメ・エステバン・ムリーリョはベラスケス、スルデバランと並ぶ17世紀スペインの最も有名な画家の一人です。
そのムリーリョは1618年にスペイン南部のセビーリャーで誕生し、平穏無事な一生を送りました。
彼はその生涯において数多くの作品を制作しています。そしてそのほとんどが宗教画と風俗画でした。
それらの作品は人気を博し、彼は生前より名声を確立します。
その成功譚の発端は彼が1640年代にマドリッドを旅したことにあります。
彼はマドリッドの王室コレクションで、ヴェネツィアのティツィアーノとヴェネローゼ、そしてフランドルの巨匠ルーベンスとヴァン・ダイクの作品を研究しました。
そして彼は見事にその巨匠たちの特色を自分の中に引き入れ、更には印象派風の荒い筆触をも特徴とする自分流の感覚的で豊かな表現とへとまとめあげたのです。
風俗画においては、彼は愛情のこもった眼差しでセビーリャーの下層社会の子供や大人たちを神々しくも愛しい存在として描き出しました。
宗教画もまた同様で、崇高的というよりは大衆的で、信者たちの感覚に近い感傷的といえる特色を備えています。
彼の作品はコピーや版画を通して多くの人々に広まったため、その特色は、今日にいたって尚、スペイン・カトリックの敬虔さと繋がっています。
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