「『雲』――そのあいだ私は天の青い微笑に浸る」

アーサー・ハッカー

1901年制作 ブラッドフォード美術館所蔵

 

 

 

画面の中央に一糸まとわぬ姿の女性がいます。

彼女は白い羽毛のような塊の上に仰向けになりながら身を横たわらせています。

瞳はうっすらとしか開かれておらず、まどろんでいることがわかります。

この女性は「太陽」です。

その「太陽」が横たえている白い塊の下には不気味な男が一人がいます。

女性と対比するとその姿はなんとも醜悪です。

男は「雨」です。

そして二人の間にある白い塊、これは「雲」なのですが、そのままの姿で描かれています。

「太陽」の横にはやはり裸で横たえている女性が一人います。

彼女は「風」です。

雲の下には「雨」、そして上には「太陽」と「風」。

今地上では雨が降り注いでいるのでしょう。

その間「太陽」と「風」は休息しているわけです。

やがて「雨」は雲を持って去ります。

寝具でもあった雲が取り払われてしえば、「太陽」も「風」も目覚めることを余儀なくされます。

「雨」がいる間は「太陽」は雲の上で休むー―そんな「天の理」を擬人化させた見事な作品です。

 


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